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■「あ」~「し」 


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☆Twitter(@fujiokaminami)でつくった「140字あいうえおエッセイ」のまとめ
「あ」~「し」



【あ】朝と夜がつながっていることを知っているのは、大人の条件のひとつである。目撃することのなかった「真夜中」なるものに子どもは神聖を感じている。しかしその神聖を打ち破るのが「朝5時までの猛烈なUNO」だったりして子どもたちは少し大人になるとともに絶望についてもちょっと知る。

【い】いま、イカリングが熱い。世間では並んで買うあのドーナツが流行っているが、イカリングも負けていない。なにより弾力がいい。ドーナツには真似できまい。そして刺身状態からイカリングにした途端にたち現れるPOPさ、そのファンシー、ドーナツ級。イカリング、おかず界のポップスターである。

【う】ウィルキンソンのジンジャエール、とりわけ辛口がうますぎる。初めて口にした夏の日は、清涼飲料水にこんなに容赦ない辛さをつきつけられるものかと落ち込みさえした。しかしその刺激が忘れられず、結局深追いしてしまう。あの日芽生えた、妹にわかってたまるか的独占欲は、いまも消えていない。

【え】エレベーターが苦手だ。もともと高所恐怖症であるばかりでなく、子供の頃にTVで観たエレベーターに閉じ込められた人の話がまだ心に残っている。しかしよく考えてみれば、エレベーターは奇妙だ。数秒で空が近くなる。直立姿勢で日常的にそれができるのはスーパーサイヤ人くらいだったはずだ。

【お】おいてきぼりを食ったことがあるか。おいてきぼりはどんな味なのだろう。想像に過ぎないのだが、その食感は固い気がする。お茶に合う気がする。おばあちゃんと一緒に食べる気がする。あまじょっぱいのでは?パッケージのロゴは筆で書かれたような字体で、チェーンのコンビニ店には売っていない。

【か】カルパッチョは卑怯だ。まず、名前で相手を油断させる。間抜けそうにみせておいて、お洒落な雰囲気は捨てない。そのうえで、ああしてタイやらサーモンやらを巻き込んでいるのである。美味しいに決まっている。カルパッチョ、その鮮やかな手口にはもちろん涎が出る。

【き】きりんは20分しか寝ない。チャンスの女神には後ろ髪がない。我が輩は猫である。名前はまだ無い。「ぼくは勉強ができない」。死神はりんごしか食べない。朝、学校に来てみたら自分の机がない。心当たりがない。今夜は眠れない。

【く】くるぶしソックスへの憧れが色褪せない。中学の校則で白靴下の三つ折りに運動靴、が基本だったため、運動靴にくるぶしソックスという組み合わせに強く憧れた。今でも「今日はくるぶしソックスを履くのはどうだろう」と考えてしまうが、私服で彼が選ばれることはあまりない。

【け】「毛力」は「目力」に反比例する。ここに1人のおじいさんがいるとする。歳をとり、そのまなざしは若い頃に通ずる熱を持ちながらも、まぶたは重力に負けていった。目力は弱まったが、毛力はどうだ。眉毛だけでなく耳からも、その存在感を年々、見せつけていくのである。

【こ】こまごめピペットは何だったんだろう。小学校の理科の時間に登場したスポイトの名前であるが、そのフレーズの軽妙さは子ども心にも響いた。いま振り返るとますます愛しい単語だ。あの日に戻って同じ斑の男子に「こまごめピペット持って来いや」と言われたら、赤い実はじけかねない。

【さ】サンドイッチに求めるものは人によって違う。やわらかいもの、サクッと焼いたもの、カツ入り、フルーツ入り。つまり「サンドイッチ好き」と名乗ることは非常に危険だ。どうとられるかわからない。「レタスの水分でパンがダメになったようなサンドイッチが好きです」ときちんと言うべきである。

【し】「しどろもどろ」は妖怪の名前である。人に取り憑く。人間の、自信がない様子、照れている様子、何か隠し事をしている様子が大好物だ。しどろもどろに取り憑かれた途端に人は急激に頼りなくなる。一生懸命しゃべるほどに、その口調はぐだぐだと崩れていく。妖怪のせいなので仕方ない。


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[ 2010/12/11 11:52 ] 未分類 | TB(0) | コメント(-)

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